

40代 50代の転職は時間がかかり、なかなか決まらず、決まったと思って就職しても理想と違い、
直に退職してしまい、精神的に追い詰められて、失敗に終わると、
その先には大きな困難が待っています。
あきらめずにねばり強く就職活動を続けていく必要があります。
「8050問題」「中高年のひきこもり」
引きこもり状態にある中高年と、その生活を支える親が、ともに高齢化し、生活が行き詰まる。
それぞれの年齢から「8050問題」と呼ばれています。
中高年のひきこもり
40代 50代 60代のひきこもりは約61万人になっています。
ひきこもる人の多くが、在職中、まじめに長期間働いてきたごく普通の人たちです。
突然リストラされ、転職先がなかなか決まらず、転職活動中に心が折れてしまって、
ひきこもってしまいます。ほとんどの人が今まで、そんなに精神の強さを意識する必要も
なかったので、精神を鍛えようとしていません。
リストラされ、転職でもさんざん不採用通知を見せ付けられると、
社会から必要とされていないとネガティブな思考に陥り、社会との接点をさけひきこもりに
なってしいます。
アイデンティティの脆弱さ、曖昧さ
40代 50代 60代のひきこもりの人の特徴としては精神的な弱さに加え、
自身のアイデンティティも確立されていない傾向にあります。
「アイデンティティ」とは同一性、すなわち「あなたはあなたものであって他のものではない」
という意識です。簡単に言うと自己を肯定して、他者とは違うという意識をもつことです。
他者や環境にあっていない自分を否定するような意識をもってしまうとひきこもりになりやすい。
他者や環境に適応する
長い年月働いてきて、経験や実績もそれなりに積み上げてきた中高年が、簡単にひきこもりに
なってしまうのは、自己の問題解決能力を養ってこなかったからです。
仕事上の問題は組織に属していたこともあり、専門分野でも解決方法や知識、
前例を参考にでき、なんなく解決できていましたが、専門外、家庭のこと、
自分の事となるとその方法すら考えがつかなくなっています。
会社の中では、クライアント、消費者や会社組織、会社環境に合わせて個性をすてて
自分を変えていく必要があり、それが求められていましたが、一歩、外に出てみると、
その常識は通用しない部分が多くあります。他者や環境に個性をすててあわせるのではなく、
個性を持って適応する能力が必要になります。
「8050問題」「中高年のひきこもり」は中高年の転職にはすぐ、隣にある問題です。
感情的に簡単に退職してしまって、転職先がなかなか決まらず、心が折れてしまうと
ひきこもりになりやすいです。
精神的な強さや経済的余裕の中で転職活動を行うようにしましょう。
特に長期間、同じ会社で働き続けてきた人は「アイデンティティ」や「個性」を取り戻すように
意識して転職活動を行いましょう。